『好きな場所で得意を活かす』中高生のキャリアデザインゼミ

ラグジュアリーを”衣食住”で体現する「アルマーニ/銀座タワー」見学

「衣食住」を扱う「アルマーニ/銀座タワー」でのプレ・インターンシップは、ラグジュアリーの真髄を感じる体験に。

日付:2022.11.8

今回のプレ・インターンシップは、ファッションはもちろん、リストランテやバー、コスメ、家具と「衣食住」全てを扱う「アルマーニ/銀座タワー」で行われました。まず、「アルマーニ」というブランドがブランド設立当初から変わらないフィロソフィーやその背景を教えていただき、業界のみならず社会に影響を与え続けていることを学びました。タワーを見学するツアーでは、各フロアを巡りながら、ワンランク上のラグジュアリーを衣食住すべてにおいてリアルに感じることができました。最後はプレスルームでサンプルの試着会!実際に袖を通してわかる、計算されたシルエット、上質な素材感など、ホンモノを五感で堪能した体験となりました。

メンバーレポート:

様々なジャンルから、表現されるアルマーニの魅力

今回は、様々なジャンルにブランドを展開し、常にさらなる高みを目指していく、アルマーニというブランドについて、学びました。まず印象的だったのは、ロシアとウクライナの戦争が始まった時、どのブランドよりも早くファッションショーで音を流さず、戦争への反対の異議を申し立てたという話です。ブランドとして、直ちに行動を起こしているのがすごいと思いました。また、今回はアルマーニ銀座タワーを見学させてもらったのですが、本当に様々な種類のものが売ってあって驚きました。ひとつのブランドがここまで多様なものを売っているのは本当にすごいことだと私は思います。常に、色んなことに挑戦し、成功を収めてきたアルマーニというブランドは自分にも重ねて、真似したいと思うところが沢山ありました。今回はなかなかまだ行くことの出来ない、アルマーニタワーに行けてほんとうによかったです。(kano/中学2年)

アルマーニ銀座タワー見学

今回はアルマーニ銀座タワーで衣食住を通してアルマーニというブランドを体感してきました。私の中でアルマーニといえばイケてるおじさんが着ているスーツのブランドです。同じような印象を持たれている方が多いと思いますが、実はメンズスーツだけでなくウィメンズのお洋服やお化粧品、時計、お菓子、お花、家具なども販売しています。更に、アルマーニ銀座タワーには10階と11階にレストランとラウンジがあり食事を楽しむことができます。アルマーニ銀座タワーは竹をモチーフに作られています。内装は特別な空間であることを感じると同時にあたたかみや親みを感じることもでき、ずっとここにいたいと思えました。最後に実際にアルマーニのお洋服を自由に試着できる機会がありました。自分の目で見て、触れることでお洋服の作りの良さと値段に納得することができました。(森脇貴志/高校3年)

ラグジュアリーブランドの役割

今回のFFiは銀座にあるアルマーニタワーに訪れ、アルマーニが提供する衣食住をビル全体を通じて体験した。アルマーニタワーは竹をモチーフに作られており、ところどころに竹を感じさせる装飾が施されていた。今回タワー内のMen’s、Women’s、Accessories、Beauty、Dolci、CASAまで見学し、全体を通してジョルジオ・アルマーニの日本に見出している美を表現しており、衣食住という人間の根本に近い部分にフォーカスしているように感じた。まず11階のArmani/Loungeで軽食をいただきながら、アルマーニの歴史やブランド理念、商品知識についてお話を伺った。最後にはプレスルームにある服を自由に試着する機会があり、参加した中高生も服を組み合わせてそれぞれのスタイルを形作っていた。プレスルームはMen’sとWomen’sに分かれていたものの、その仕切りを感じることなく全員が着たい服を選んでいたのも印象的だった。中高生にとってMen’s、Women’sの枠はすでにないものになっており、今後のファッションの概念も大きく変わっていくのかもしれない。

今回のプレ・インターンシップで初めに問われたのは「あなたにとってのファッションとは何か」であった。歴史的にも文化的にも服は多様な使われ方をしており、そこに何を見出すのかは人の数だけ答えがあるだろう。この問いにこそジョルジオ・アルマーニ、そしてアルマーニというブランドの在り方が表れている。「本当のファッションは着る人のために役立つものであるべきだと信じている。」というジョルジオ・アルマーニの服に対する言葉は、服を通して女性の社会的な役割の変化にも影響を与えてきた。女性のための服というと「CHANEL」がイメージされやすい。自由な女性のための服を提供し続けたガブリエル・シャネルは女性の社会的な立ち位置にも変化をもたらしたとされている。しかし女性が女性のための服を提供することと男性が女性のための服を提供するのでは社会における意味が大きく異なったのではないだろうか。ガブリエル・シャネルの生きた時代とジョルジオ・アルマーニの生きた時代にも違いがあったように、女性が自己をどう認識するかは時代とともに多様化していく。その時代の変化の中でアルマーニは女性という枠組みにとらわれず、女性もパンツスタイルのスーツやジャケットスタイルを着られるようにデザインを手がけた。これは女性が自らを投影する新しいファッションの概念を作り出したとも捉えることができる。新型コロナウイルスが蔓延し始めた際にいち早く医療従事者のための服を製造したことや、ロシアによるウクライナ侵攻が起こった際にミラノファッションウィークのランウェイを無音に切り替え、戦争反対の意思を表明したことなどについても知り、アルマーニはブランドとして社会的責任を担っていることを発信しているという印象を受けた。ラグジュアリーブランドを選択し身につけることは顧客にとって一種の自己表現であると感じる。そのブランドの社会に対しての取り組み、企業理念、社会的な立ち位置に共感しているからラグジュアリーブランドを購入するという人は多く、ブランド自体の在り方が顧客にっての自己表現につながっていると感じることが多い。アルマーニは人間の生活の根本に向き合い、着る人のための服を作り続けることで、社会の変化と人々を結びつける存在であり続けているのだと感じた。(小穴睦子/FFi大学生メンター・聖心女子大学3年)