ファッションウィーク“中の人”に学ぶ60分 JFWO直伝・ランウェイの裏側と未来を知る

ファッションの一大イベント「東コレ」を主催・運営する日本ファッション・ウィーク推進機構で業界について学びました。

日付:2026.2.24

今回訪れたのは、JFWO(日本ファッション・ウィーク推進機構)。
「Rakuten Fashion Week TOKYO」、通称・東京コレクションを主催・運営する団体です。
世界的にも注目を集める「Rakuten Fashion Week TOKYO」は、東京コレクションとして知られるファッションの祭典です。今回のプレ・インターンシップでは、その日本最大級のファッションイベントを主催・運営するJFWOの今城さんを講師にお迎えし、ランウェイショーの裏側やファッション業界のリアル、さらにご自身のキャリアについてお話しいただきました。FFi大学生メンターのレポートでご報告します!
ーWWDJAPAN.com紹介記事ー

今回の体験で得られたこと

仕事の理解

企業の事業内容と業界全体について、多角的に知り理解を深める

キャリア形成

ロールモデルのキャリアを聞き、自身のキャリア形成を考える

メンターレポート

FFiに参加する学生たちも毎年注目しているRakuten Fashion Week TOKYOが3月15日から開催される。開催に先駆けて、ショーへの理解を一段と深めることを目的に、一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(以下JFWO)ディレクターの今城薫氏を迎え、プレインターンシップを実施した。 
繊維業界を経て現職に就いた今城氏は、JFWOとファッションウィークの関係性、ショーの見方、そして自身のキャリアまで幅広く語った。 
アイスブレイクではこの日身につけているアイテムのこだわりを紹介し合い、ファッション感度の高い学生たちらしい雰囲気でスタートした。 

まずファッション業界の全体像を掴むべく、流通構造を川上・川中・川下に分けて解説していただいた。繊維から素材になり、デザインとして形になったものが、店頭に流通する。これまでファッション育を通じてファッションやカルチャーを支える仕事を学んできた学生たちにとって、自分の身につけているものがどのような過程を経て店頭に並ぶのかを再確認する機会となった。

流通構造の川上から川中を管轄するJFWOにとって、ファッションウィーク事業はブランドのテーマを伝え、知名度と普及率の向上に非常に大きな役割を果たす。その上で語られたのが、ファッションウィークの時間軸である。なぜショーは半年も先のシーズンを発表するのか。店頭で適切なタイミングに商品を届けるためには、川中に位置するブランドが早期に発表し、バイヤーやメディアへ向けて提示する必要がある。この構造を理解した学生たちはファッション業界のスピード感に驚いた様子だった。 
その場で感じた素朴な疑問をプロに直接ぶつけられることも、FFiの醍醐味でもある。ショー参加ブランドの選定基準や会場決定のプロセスなど、実務に踏み込んだ質問が続いた。JFWOはブランドの意思を尊重しながら、期間内にすべてのショーを円滑に実施する調整役を担う。音楽、モデル、ヘアメイクなど多様なプロフェッショナルが関わるショーの裏側を知り、学生たちは華やかさを支える仕事の重層性を実感していた。 

後半はキャリアの話題へ。学生たちは頷きながら熱心にメモを取り、今城氏の言葉に耳を傾けていた。業界でキャリアを築いてきた先輩の経験談は、学生たちにとって自らの将来像を具体的に考えるきっかけになったようだ。 
まず今城氏が強調したのは、「消費者目線を持つこと」の重要性だ。その原点として挙げたのが、自身の学生時代の接客アルバイト経験。店頭で顧客と向き合う時間は、企業やブランドを相手にする前に、消費者視点や市場の流れを理解する機会になるという。将来ファッション業界を志す学生にとって、現実味のあるアドバイスとなった。 
さらに、本や映画、旅などを通じて文化に触れ続けることも勧めた。デザイナーやクリエイターも一人の生活者であり、日常の体験から着想を得ていると話し、ファッションはあらゆる分野と接続できるからこそ、視野の広さが創造力を支えるという。

そして最後に語られたのが、「インプットを自分なりに受け止め、定着させるためにもアウトプットを欠かさないこと」であった。会を通して今城氏は、誰からの情報や意見であるのかを明言していた。例えば、今回語られた業界の流通構造やファッションウィークの基本知識も、繊維業界での研修やキャリアの中で先輩方から学んだ経験に基づくものだという。それらを自身の言葉で整理し、学生にも理解しやすい形で共有していた姿が印象的だった。 

周囲から得た情報を自分の言葉で再定義する習慣は、一朝一夕で身につくものではない。まさに、FFiは学生時代からこの習慣を身につけるトレーニングができる場である。ファッションをテーマに、さまざまな視点から話を聞くことで、大量のインプットを自分の糧にして未来に繋げることができる。 
集中講義を通じて、学生たちはショーを見る新たな視点を手に入れた。華やかな舞台の裏にある構造や役割を知ったことで、今後ファッションウィークに触れる体験はより立体的なものになるだろう。社会と自分を結びつけながらファッションを捉える第一歩となる時間であった。(大成瑛万/FFi大学生メンター) 

メンバー・メンターの感想

メンバー・メンター感想 

「外」へ魅せる・発信するためのファッションショーに対し、その「内」の側面からのアプローチを聞かせていただいたことはとても貴重で興味深い内容でした。ショー自体は短い時間ですが、その一つ一つに懸けられた思いや多くの人の動きを知ると、一気にショーへの見方が変わり、そこにある多面的な価値に気づくことができた気がします。(臼田幸平/高3) 

私はこれまでに、複数のファッションショーを見に行ったことがあり、実際にファッションショーの見方を学ぶことができとても貴重な経験となりました。 今回のプログラムの中で質問に上げられていたトレンドについてのお話は、私自身以前から気になっていたことだったので直接聞くことができ嬉しかったです。 また、日本のファッションウィークの特徴や、ショーの会場をブランドが決めていることなど、直接お話を聞かないと知ることのできない内容を学ぶことができ、とても勉強になりました。 今後、ファッションショーを見る際にはこれまでとは違った視点から見ることを意識して観ていきたいと思います。ありがとうございました!(みゆ/高3) 

ファッションウィークを実際に見学する前に、運営に携わる方のお話を伺い、ショーの見方や捉え方について学ぶことができたのは、とても貴重な経験でした。表からは見えにくい視点を知ることで、単なる「華やかなイベント」としてではなく、ひとつの総合的なプロジェクトとしてファッションウィークを捉えられるようになりました。 
また、海外のファッションウィークと日本のファッションウィークの違いや、日本ならではの強みについても知ることができ、大変興味深く感じました。特に、普段は見ることのできない裏側の仕事や、アパレル業界全体の仕組みについて具体的に知ることができたことは、現在アパレル業界への就職を検討している自分にとって非常に有意義な時間でした。 ひとつのショーが開催されるまでに、デザイナーだけでなく、企画、広報、演出、制作、スポンサー企業など、数多くの職種や企業が関わっていることを知り、改めて業界の広がりと奥深さを実感しました。そして、自分は将来どのような立場でアパレル業界に関わっていきたいのかを、真剣に考えるきっかけになりました。(るな/FFi大学生メンター) 

ファッションショーには、さまざな形のショーがあって、ファッション以外にも、会場や、コンセプト、光、音のようにショーとして、空間を楽しむことも1つの楽しみ方だと知って、ファッション業界であるなら、ファッションを見てほしいのかと思っていたが、その他の要素にも着目して欲しいと言っていたことが予想外で印象的だった。 
また、ファッションというと、詳しい人や凄く好きな人でないと、楽しみにくいもののようなイメージがある人が多いと思う。しかし、ショーとして、楽しんで良いのなら、もっとさまざまな人が見れるものにし、誰でも自由に楽しんで良いと表現することで、ファッションをより多くの人に興味を待ってもらい、おしゃれをしやすいような社会にしていったら良いのではないかと思った。(鈴木優空/FFi大学生メンター) 

自分が思っていたよりもずっと多くの方達が一つのファッションショーに携わっていることを初めて知り、とても驚きました。表舞台に出ていなくても、その裏では誰かの奮闘や苦難の積み重ねがあるのだということを知ることができる、大変貴重な機会でした。 
日頃から私達が享受しているイベントやエンターテインメントは、数多くの人達の当日までに至る様々な物語があってこそのものなのだということを、忘れてはいけないと思いました。
また、お話を聞きながら、そのファッションショーが集まるファッションウィークというものが業界の方々にとってどれほどの意味をもたらすのかを考えたとき、それは想像を絶するほどの特別で大切な体験になるのだろうと思うと、その事実に圧倒されました。(住風花/FFiシニアメンター) 

印象的だったのは、ファッションショーは華やかな表舞台の裏で、多くの専門スタッフがそれぞれの役割を果たしながら支えているという点です。予期せぬトラブルにも柔軟に対応する力や、関係者との円滑なコミュニケーションが不可欠であることを実感しました。 今回も貴重な機会を設けていただき、ありがとうございました。(入江操/FFiシニアメンター)